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宇宙船

英語の見方・英語の味方

英語を暗記科目にしないために、「英語そのもの」を理解するために知っておくべきことを書いています。残念ながら、ここには単語の覚え方も、重要なイディオムも、暗記すべき構文もありません。でも、学校では教えてくれない知識が見つかるかもしれませんし、ひょっとすると英語の見方が変わるかもしれません。

ここに書くことはあくまでも塾長である今泉が理解したことをベースにして、中学生・高校生にとってわかりやすいようにまとめたものです。本格的な英語学の見地からは正確でない事柄も含まれていますが、上記のことを鑑みて無用のツッコミは避けてください。ただし、明らかな間違いを指摘していただくことは大歓迎です。ご意見などはこちらからお願いします。

​中学生・高校生からのご意見、ご希望、ご質問もこちらで受け付けております。

​(なお、いただいた質問は、個人情報がわからないようにして公開し、HP上で回答する場合がありますので、予めご了承ください)

​時制

1. 時制

 英語には時制があります。これが何を意味するかと言うと、基本的に主語に対する動詞(これを述語動詞と言うこともあります。後述します)を使うときには、必ず時制と伴うということです。時制を伴わない場合は【動詞の原形】と言います。

 【現在形】は一見時制がないように思われるかもしれませんが、「主語が三人称単数の場合sを付ける(三単現のs)/それ以外は原形と同じ」という現在形の形を持っています。

 

 1-1 過去形

 (1)で述べたように、英語で動詞を使う場合、時制は常に意識する必要があります。

 というのも、日本語には文法としての時制がないからです。「~した」など過去を表す表現はありますが、これはあくまで助動詞を付け足したものであり、動詞の変化ではありません。文法に組み込まれていないということは、比較的時間に関する意識が薄いと言えるかもしれませんが、時間に関して超越的な見方をしていると言えるかもしれません。

 英語では【過去形】を使うときにはあくまでその時点での観点で話します。私はこれを「話者の立ち位置」と呼んでいます。つまり過去形というのはあたかも過去の時点にタイムスリップしたかのように、その時点において、起きたことを話しているのです。だから、「現在」でその事柄がどうなっているかは、知っていたとしても関係ありません。

 一方で、現在の立ち位置で過去のことを話すときは【現在完了形】を使います。

 

【過去形】I lost my key. 私は鍵をなくした。(「鍵をなくした」という過去の時点での事実のみを述べ、それが見つかったかどうかは述べていない)

【現在完了形】 I have lost my key. 私は鍵をなくしてしまい、今もなくなったままだ。(現在において、見つかっていないことを述べている)

 

 

1-2 現在形

 【現在形】というのは、現時点で(目の前で)起こっていることを述べるものではありません。それは【現在進行形】の役割です。【現在形】というのは、「現在」の立ち位置で現在・過去・未来を見回したときに、一貫して変化がないことを現わすのに使います。

 

【習慣】 My father reads newspaper after breakfast. 父は朝食後(毎日のように)新聞を読む。

【不変の事実】 The earth goes around the sun. 地球は太陽の周りを回っている。

【現在の状態】 I am a high school student. 私は高校生だ。(ある一定期間、「高校生」という状態である)

 

1-3 未来形

 【未来形】は一般に「willまたはbe going toを付ける」と習いますが、実は過去形とは違い、比較的後付けのものです。そして前述2つにはニュアンスの違いがあります。

 willは名詞形で「意志」を表すように、「自分がこうするつもり」というのがもともとの意味です。主語が自分以外の場合、「自分はこう思っている」という意味が言外に含まれます。「自分」というのはつまり「話者」ですから、単純な未来のことを話す場合はwillがよく使われます。

 一方でbe going toの方は、もともとgo to(~へ行く)であり、「物事が~に向かって進んでいる」という意味を含んでいます。そこから転じて「予定」や「今後そうなることが明らかななこと」などを表します。

 

【意志】I will study hard for the exam. 今度の試験のために、一生懸命勉強するぞ。(その場の意志)

【予定】I am going to study hard for the exam. 今度の試験のために、一生懸命勉強するつもり(予定)だ。(以前から決めていたこと)

 

1-4 現在完了形

 過去形のところでもご説明したように、【現在完了形】とは、現在の立ち位置から過去を眺めるときに使います。「過去のある時点から現在までの時間の流れを表現する際に使う」というように説明されていることが多いですが、同じことです。

 これはまったく日本人にない概念ですので、なんとか日本語に落とし込むために、【継続】「(ずっと)~している」、【経験】「~したことがある」、【完了・結果】「~してしまった」、という3つの意味に分類していますが、英語のネイティブスピーカーはこういう区別はしておらず、1つの時制として感じているはずです。

 

【継続】 I have lived here for five years. (今から思えば、ここに5年間ずっと住んでいる。そしてそれは今も継続中である)

【経験】 I have seen this movie three times.(今の時点で、この映画を3回見た過去がある)

【完了・結果】 I have already done my homework.(今はもう、宿題が終わってしまった状態である)

※どの解釈にも「今」が含まれることに注意。

※ただし、長文読解などでは「今」の立ち位置を意識しつつ「~した」「~してきた」と処理してしまえばいいことが多いです。「和訳せよ」と問われたら改めて3つの意味のどれに当てはまるかじっくり考えましょう。 

 

1-5 進行形

 ある立ち位置において、その時点において物事が継続しているときには【進行形】を使います。【進行形】はまた、「動作の途中であること」「状態が変化している最中」「繰り返される動作」「未来の予定」を表すのにも使われます。

【動作の継続】I am studying English now. (今、英語を勉強している最中である)

【動作の途中】I am studying English at school. (今勉強しているわけではないが、学校で勉強している途中である)

【状態の変化】The situation is getting better. 「状況はよくなってきている」(状況が変化しているところである)

【繰り返される動作】Yui is always making the mistakes. 「結衣はいつもその間違いをする」

【未来の予定】This train is arriving at the next station in ten minutes. 「列車は10分で次の駅に到着いたします」

 

1-6 様々な時制

 【現在】【過去】【未来】を「基本時制」と呼び、【進行形】【完了形】(どちらか、あるいは両方と組み合わせることができます。

【未来進行形】 I will be studying French at university next year. 「私は来年、大学でフランス語を勉強しているだろう」

【過去完了進行形】 He had been walking for an hour when I met him there . 「私が彼にそこで会ったとき、彼はすでに1時間歩いていた」

語順

2 語順 

 「英語って後ろから訳していけばいいんでしょう?」と言う人がいますが、それは間違いです。ただ、時や場所などの動詞を修飾する副詞は語末に置くことや、【2語以上のまとまった内容が名詞を修飾するときには後ろから】という決まりがあるせいでそう思ってしまうのです。しかも、不定詞、分詞、関係詞などを使う修飾ではほとんどの場合が2語以上、つまり後ろから前への修飾になります。基本が前から後ろへの修飾となる日本語と最も語順が異なるのがこの部分であり、前述の「後ろから前へ訳す」という間違った認識を生む原因です。

 

2-1 基本文型

 【基本5文型】はいわば英語の文の「骨格」に当たるもので、ここに【修飾語】が肉付けしていくと思うとイメージしやすいです。【基本文型】と【修飾語】の関係、すなわち語順を理解することが、英文解釈の大きな助けになります。

 

【第1文型】 S V

【第2文型】 S V C

【第3文型】 S V O

【第4文型】 S V O1 O2

【第5文型】 S V O C

※S=主語、V=述語動詞、O=目的語、C=補語

​​(続きます……)

 

2-2 主語と目的語

 Coming soon!

 

 

 

2-3 補語

  Coming soon!

 

 

2-4 文型を決めるのは?

 上記の5つの文型がありますが、どの文型を使うか決めるのは誰でしょう。実はV(述語動詞)が決めているのです。言い換えれば、使う述語動詞によって文型が決まります。どんな動詞のときにどの文型になるのかは辞書に書いてあります。そして、同じ動詞でも使う文型によって意味が変わることもよくあります。動詞を辞書で引くときには、「どの文型で使われているか」を考えて意味を見るようにしましょう。

 

【第1文型】 I’ll leave for Australia tomorrow. 私は明日オーストラリアに出発します。

【第3文型】 I’ll leave home at seven tomorrow. 私は7時に家を出ます。

【第4文型】 My mother left me enough food. 母は私に十分な食べ物を残して(置いて)行ってくれました。

【第5文型】 He left the door open. 彼はドアを開けっぱなしにしました。

 

2.e. 動詞があれば文型が生まれる

 述語動詞はひとつの文にひとつだけと決まっていますが、【不定詞】や【分詞】【動名詞】などで、動詞があればまたそこにOやCなどが現れます。これらを便宜的にV’、O’、C’で表すことがあります。

I’ll study English hard to pass the exam.

S     V        O                  V’    O’

 

 

2-5 文型と品詞

 文型の各要素(S、V、O、C)ごとに、品詞が決まっています。

S(主語)=名詞

V(述語動詞)=動詞

O(目的語)=名詞

C(補語)=名詞、形容詞

 こうして見ると、基本文型つまり分の骨格はほぼ名詞と動詞で構成されていることがわかります。ここに形容詞、副詞などの単語、または形容詞、副詞の働きをする句や節(意味のまとまり)が修飾することで英文が出来上がるのです。

 

2-6 品詞とは?

 【英語の品詞】は、名詞(代名詞)、動詞、助動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞、感嘆詞です。

 ここでは【形容詞】と【副詞】の違いを説明します。形容詞は「名詞を修飾するもの」、副詞は「名詞以外を修飾するもの」です。つまり副詞は、動詞をはじめ形容詞、副詞、または文全体を修飾することができます。

 なお、日本語には形容詞と形容動詞がありますが、日本語の形容詞は語末が「い」で終わるもの、形容動詞は「だ」で終わるものなので、当然英語にはその区別はありません。また、日本語の連体詞も英語では形容詞に含まれます。

 

My father is a very careful driver. 私の父はとても注意深く運転します。(carefulは形容詞、veryは副詞)

My father drives very carefully. 私の父はとても注意深く運転します。(carefullyは副詞、veryも副詞)

 

 単語を見るときはこの【品詞】を意識することがとても重要です。これによって基本文型のどの要素なのか、もしくは修飾語なのかを判別することが容易になりますし、どの語を修飾しているかが明白になれば文の意味を取りやすくなります。

 また、同じ単語でも品詞の異なるものがありますので、辞書を引くときにはまずその単語の品詞を考え、それに添った意味を探すことが必須です。一例を下に挙げます。

well 【副詞】上手に、よく 【形容詞】元気な 【名詞】井戸

still 【副詞】まだ 【形容詞】じっとした、静かな

face 【名詞】顔、表面 【動詞】~に直面する、~に面している

 

 また、文型を判断する手掛かりに品詞の知識を、品詞を判断する手掛かりに文型の知識を使うことができます。

He still stood there. 彼はまだそこに立っていた。(stillの位置から考えてこれは副詞。よって文型はSV)

He stood still there. 彼はそこにじっと立っていた。(stillの位置と、standはSVCの文型を取りうるという理由からSVCと判断。よってstillは補語なので副詞ではなく形容詞)

​修飾

3 【修飾】とは、物事や動作、状態などをより詳しく説明することです。

 修飾に使う語を【修飾語】といいますが、2-6で述べたように、修飾語は修名詞を修飾するものと、それ以外(動詞、形容詞、副詞など)を修飾するものに大きく分かれます。前者を【形容詞】、後者を【副詞】と言います。

 単語に限らず、【句】(SVの関係を含まない語のまとまり)や【節】(SVを含む語のまとまり)で修飾する場合も、【形容詞】の働きを持つもの(形容詞句/形容詞節)と【副詞】の働きを持つもの(副詞句/副詞節)に分けられます。ただしここでは、句と節を区別する必要のない場合、【形容詞的】【副詞的】と呼ぶことにします。


3-1 名詞の修飾

Coming soon!


3-2 動詞の修飾

Coming soon!

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